常設展示室
博物館本館の改修工事に伴い、常設展示室はしばらく休室していましたが、令和6年7月20日(土曜日)より再開いたしました。
展示リニューアルの概要
当館の常設展示室は、2014年(平成26)10月にリニューアルしました。
リニューアルにあたっては、
- ユニバーサルデザインを採り入れた、利用者にやさしい展示空間の構築
- 府中ならではの展示ストーリーの構築と、蓄積された調査・研究成果の提供
- 基幹展示と参加・体験型展示を融合し、体感的に楽しみ、学ぶ展示空間の創出
の3つを基本方針としました。
新展示の構成は、次の通りです。
- 基幹展示と参加・体験型展示で構成しています。
- 基幹展示は、古代国府以来の伝統ある府中の歴史を中心に、次の7コーナーからなります。
このうち、府中の歴史と文化を象徴するものとして、Aくらやみ祭、C古代国府の誕生、E宿場のにぎわいの3コーナーをより大きく扱っています。
3.参加・体験型展示は、子供たちが〈みて〉〈ふれて〉〈きいて〉そして〈かんがえる〉ことのできる内容で、常設展示室内にこども歴史街道、常設展示室の入口と出口を繋ぐ廊下に体験ステーションのコーナーを設けています。
新しくなった常設展示室
A 「くらやみまつり」
府中の代表的な祭りが、展示室の導入となっています。
万灯・囃子・山車の展示から入り、祭の日程・歴史・ネットワークを紹介。
メインは、大型マルチシアターで臨場感溢れる「くらやみまつり」の映像が流れます。
B「ムラのはじまり」
古代国府成立以前の府中の歴史をたどるコーナーです。 府中に人びとが定住をはじめた縄文時代早期のムラの模型を中心に、旧石器~古墳時代遺跡の出土品を紹介します。
C「古代国府の誕生」
古代の府中には国府が設置され、武蔵国第一のマチが誕生しました。豊富な発掘資料と、国府のマチを再現した模型が、府中のルーツともいうべき時代へいざないます。
また、国府前夜に造られた熊野神社古墳も紹介します。
D「国府から府中へ」
中世は「府中」という地名が誕生した時代です。そして、府中はたびたび合戦の舞台ともなりました。
さまざまな文化財や出土品を通して、古代以来の伝統を引き継いだ中世の府中を紹介します。
E「宿場のにぎわい」
古代以来の政治都市であった府中は、江戸時代になると甲州街道の宿場町として姿を変えました。今日に続く府中の街の骨格はこの時つくられたものです。
豊富な古文書や出土品、そして模型を通して、宿場町・府中を再現します。
F「変わりゆく府中」
開国、戦争、鉄道開通、府中市誕生といった、今日に至る府中の150年を、人びとの暮らしの移り変わりとともに紹介します。 お稲荷様、神棚と仏壇、そしてサイノカミを通して、家や集落で今も行われているまつりの世界も再現します。
G「都市と緑と」
都市化が進むなかで、緑豊かな自然を残す府中。 多摩川、浅間山、ハケ、市街地という府中の特徴的な環境の自然を、ジオラマと標本を組み合わせながら表現します。
こども歴史街道
常設展示室の全長60メートルの壁面を利用した子供向けの参加体験型展示空間です。 「100万年前は海だった!」「ムラができた!」「国府が置かれた!」「府中になった!」「宿場ができた!」「府中市になった!」「けやき並木」の7つの小コーナーからなり、府中の歴史がダイジェストでわかります。実物資料の展示のほか、見て・触れて・聞くことのできる様々なアイテムを用意しています。
体験ステーション
展示室の入口と出口をダイレクトに結ぶ廊下では、昔の衣装を身に付けたり、出土品に触れてみたり、昔の道具を使ってみたり、昔のおもちゃで遊んでみたり、植物や昆虫の標本を間近で見たり・・・。レッツ・トライ!