ページ番号1003089 更新日 2021年6月19日
イベントカテゴリ: 展示会
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府中市の武蔵台遺跡は都内最古級の3万5000年前の石器群が多量に出土したことで知られています。最近の成果も含め、武蔵台遺跡の旧石器を紹介します。
府中市の北端、都立多摩総合医療センターの敷地にある武蔵台遺跡では、東京都内最古級の石器が多量に出土しています。その年代は3万5000年前。後期旧石器時代の初頭にあたります。
3万5000年前の石器が出土したのは、地表下約4m、立川ローム層のなかです。立川ローム層は富士山の火山灰に由来する土層で、含まれている鉄分が酸化して赤黒い色をしています。南関東には、このローム層がとても厚く堆積しているのですが、東京最古級の石器は立川ローム層の最下層に近いところから出土しています。立川ローム層の下には武蔵野ローム層と呼ばれる古箱根の火山灰に由来する地層が堆積していますが、これまでにこの地層から石器が出土したことはありません。したがって武蔵台遺跡出土の石器は、東京最古の石器と言えるのです。
東京最古級の3万5000年前の石器を出土している遺跡は、武蔵台遺跡だけではありません。しかし、武蔵台遺跡では1981〜82年に実施された発掘調査で約3,000点、その後も断続的に発掘が行われた結果、その数は6,000点を超えるまでになっています。全国最大級の圧倒的な出土量を誇るのが武蔵台遺跡なのです。
武蔵台遺跡出土の石器は常設展示室でも紹介していますが、今回は最新の出土品や、ふだん収蔵庫にしまわれている石器も含めて展示構成します。ケースのなかは石器ばかりです。ちょっと見ただけではただの石ころですが、その石ころは、まさに大昔の私たちの祖先が作り、使ったもので、彼らのさまざまな工夫や、行動の一端を読み取ることができるはずです。ちょっと足を止め、石器を見ていただければ幸いです。
2018年7月7日(土曜日)〜2018年10月28日(日曜日)
本館2階 企画展示室
無料(博物館入場料が別に必要です)
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